英文読書

今週のThe Economist

予想よりも早く水曜日に年末最後のThe Economistがリリース。恒例の特別増刊号で、いつもとは異なるエッセイが多数掲載されている。デジタル版とプリント版両方契約しているので、ほとんど読まないにも関わらずプリント版が毎週届く。定期的に処分するのだが…

今週のThe Economist

今年の米国の映画興行収入の上位10作品は、すべてリメイクか続編らしい。代表的なのがスターウォーズだろう。そこで下のようなジョーク記事がThe Economistに掲載されていて面白かった。季節外れのエイプリルフール記事かと思ったぐらい。 Film remakes th…

デンマークと英国に見るEUへの距離感

Charlemagne: To opt in or not to opt in | The Economist デンマークと英国は両国とも同じ年にEUに加盟し、両国とも女王を持ち、デンマークの現在の首相の夫は英国の政治家ということもあり、絆は強い。英国にとってはEU内の頼れる味方である。両国ともユ…

破壊的イノベーションに対応する難しさ

Technological change: The last Kodak moment? | The Economist コダックと富士フイルムに関する記事。両社との写真フィルムが大きな収益源となっており、デジカメの登場は大きな問題をもたらした。両社ともこの点はよく認識しており、早いうちから対策を考…

子供の名前について

Baby names: Thanks, mum | The Economist 世界中の国では、子供の命名に関して様々な規制があるという記事。日本でも悪魔君という名前が話題になった。国によっては名前として認められる単語のリストまで用意しているというからおもしろい。名前をデータベ…

ナポレオンランド?

French tourism: Boney-park | The Economist フランスでミッキーマウスに対抗できるのはナポレオンぐらいらしい。そこでナポレオンを打ち出したテーマパークを開園させようとしているとの記事。なかなかアトラクションのイメージも沸きにくいが、ナポレオン…

ブログで注目を集める経済学の異端たち

Heterodox economics: Marginal revolutionaries | The Economist briefingにしては長い記事。ブログという新しいメディアで注目を集めるようになったマクロ経済学の異端たちを主に3つ紹介しているのだけど、一度読んでみて頭が混乱してきたので、3つの理論…

写真とコンピュータのさらなる融合

Monitor: Cameras get cleverer | The Economist the economistも最近は夏休みモードで、スペシャルレポートもしばらくなかった。しかし最新号はTechnology Quarterlyが掲載されているし、来週号からはスペシャルレポートも再開。分量が多くなると一週間で読…

香港のコミケ

Asian fantasies: No Mao suits here | The Economist 記事の中身よりも注目すべきは、写真のキャプション。"The Economist finally reveals the identity of its editors"というキャプションに爆笑。数日前にこの写真にどんなキャプションを付けるべきか、T…

The Economistのイタリア特集

Oh for a new risorgimento | The Economist イタリア特集もなかなか面白い。一気に読めた。冒頭の記事が非常に興味深い。イタリアという国家が誕生して本当に良かったのか、国民の間ではいまだに意見が分かれているという。南部と北部はあまりにもかけ離れ…

The Economistのオーストラリア特集

No worries? | The Economist しばらく前の記事だがようやく通読。なかなか面白い。オーストラリアは景気も良いし財政も良好だ。他国に比較して問題は明らかに少ない。The Economistも問題点というか改革すべき箇所を指摘するのに苦労しているような印象を受…

代替医療とプラセボ効果

Medicine: There is no alternative | The Economist 代替医療(ホメオパシーなど)は巨大ビジネスだが、本当に宣伝通りの治療効果があるのかは実験データが不足しており判断が難しい。しかし数少ない研究によるとほとんど効果がないという。だからといって通…

インドとパキスタン

Pakistan and India: A rivalry that threatens the world | The Economist 最近のThe Economistのパキスタンの記事を読んでいれば特に違和感はないが、パキスタンではインドに対する不信感が極めて強い。これはパキスタン独立のころにまでさかのぼる。国内…

マクドナルド

Ronald McDonald: Coulrophobia | The Economist 忘れていたが、マクドナルドのキャラであるドナルド・マクドナルドはピエロだった。マクドナルドの株主総会に、株主提案として、子ども向けマーケティングにドナルド・マクドナルドを使わないという決議案が…

割礼禁止条例を目指すサンフランシスコ

Banning circumcision: Against the cut | The Economist 題名の通りで、サンフランシスコで赤ちゃんに対する割礼を禁止する条例制定を求める動きが発生している。この場合の割礼は男児に対するもので、女児に対する割礼はすでに連邦レベルで禁止されている…

ストラスカーン逮捕に見る欧米文化の違い

Charlemagne: Decoding DSK | The Economist 最近のニュースで一番びっくりしたのがIMFのトップであるストラスカーンの逮捕だ。しかも婦女暴行容疑で。フランス大統領選挙出馬を目前にしてこんな犯罪で捕まるなんて陰謀でもありそうだなと一瞬感じたが、この…

ヴァギナの美容整形手術

Perverse Incentives - Magazine - The Atlantic 整形して何の意味があるのかというのが第一印象。見せびらかすような物でもないだろうし。しかし米国の西海岸を中心にヴァギナの美容整形手術が人気を集めているという。背景としては、ポルノの影響がある。…

様々な用途で利用される生物発光(bioluminescence)

Inside story: How illuminating | The Economist クラゲや蛍など、自ら光を出す生物は多い。どのように光を出しているのか解明されているが、この仕組みを他の目的に転用する動きが広まっている。バクテリアに光を放つ遺伝子を組み込んで、公害を測定したり…

業績好調なLego社

Lego: Bricks and flicks | The Economist Legoのような昔ながらのおもちゃはビデオゲーム全盛の現在においてはあまり受けないのだろうと思っていたが、そうでもないようだ。ビデオゲームにたたきつぶされるどころか、逆にビデオゲームに進出している。映画…

カナダの総選挙

Canada's general election: Harper's champagne moment | The Economist 保守党のハーパー首相はカナダ政府を率いるようになってからもずっと少数与党に甘んじていた。しかし先日行われた総選挙でようやく念願の過半数確保に成功。今回の総選挙は、首相自ら…

欧州における最高裁はどこか

Charlemagne: Supreme muddle | The Economist ややこしい記事。欧州にはもちろんEuropean Union(EU)があるが、the European Councilとthe Council of Europeという同じような名前の組織がある。前者はEUの最高意志決定機関であり、後者は欧州諸国が参加する…

米国の交通インフラ

America's transport infrastructure: Life in the slow lane | The Economist 先週号のThe Economistは米国経済の問題点を長文の記事で取り上げている。具体的には交通インフラの劣化と、成人男性の労働参加率の低下である。 この記事では交通インフラが車…

イギリスの憲法改正

Constitutional reform: All change | The Economist 今となっては先週号のこの記事も内容が古くなってしまったが、先週号の中では一番興味深いものだった。 イギリスにはもちろん成文化された憲法は存在しないが、現在、連立政権が目指している政策は事実上…

ネパールでの強権的なサイ保護政策

Rhinos in Nepal: On the horn of a dilemma | The Economist ネパールでの野生サイの保護政策がすごい。ネパールでは内戦が終了したことで余った軍人を野生公園に配置し、サイの密猟者の取り締まりに乗り出した。しかも公園の園長には、準司法的な役割も与…

日本の音楽市場

Recorded music | The Economist 意外な気がするが、日本の音楽市場は非常に大きい。絶対額では米国には負けるものの、GDPに占める割合では米国を軽く上回り、世界最大だ。日本人が音楽好きなのか、それとも海賊版を買わずに正規品を購入しているだけなのか…

紙おむつの分解方法

Bioremediation: Bottom feeders | The Economist 紙おむつは処分がなかなか難しいらしい。日本の場合はおそらく焼却するから問題ないのかもしれないが、埋め立てにする場合だと紙おむつが完全に分解されるには100年以上かかるという。この分解に要する期間…

直接民主主義の適用を誤ったカリフォルニア

The people's will | The Economist 妻と子どもが帰省していて暇なので夕食後読んでいた。カリフォルニアの政治が機能不全に陥っていることはThe Economistでも何度も取り上げられている。今回のスペシャルレポートも同じような内容だがもっと掘り下げてこの…

アフリカの中国人

The Chinese in Africa: Trying to pull together | The Economist アフリカは中国にとっては魅力あふれる場所だ。もともと中国はアフリカを植民地支配していないのでアフリカからも警戒心を持たれずに済んでいる。投資とノウハウをもった人材を提供してくれ…

現代フランスの二つの側面

France: Reforming gloomy France | The Economist 興味深い記事。フランス人は何か政府に対して不満があるととりあえず通りに出て騒ぐという気質がある。昨年の年金改革では年金支給開始年齢を62歳に引き上げるというだけで大規模なストや抗議運動が行われ…

成長鈍化の壁

Economics focus: BRIC wall | The Economist 発展途上国が先進国に追いつくのは比較的容易だ。しかし遅かれ早かれ追いつく過程において壁にぶち当たり、それを機に成長率は鈍化する場合が多い。研究によるとこれは購買力平価で見た1人当たりGDPが16,740ドル…