アフリカの中国人

The Chinese in Africa: Trying to pull together | The Economist
アフリカは中国にとっては魅力あふれる場所だ。もともと中国はアフリカを植民地支配していないのでアフリカからも警戒心を持たれずに済んでいる。投資とノウハウをもった人材を提供してくれる中国はアフリカ政府にとってありがたい相手だ。しかも欧米と異なり、人権や民主主義と言ったうるさいことを言わないのでさらに独裁者には都合の良い相手となる。
しかし最近は中国に対する態度が変わりつつあるという。なぜか。いくつか要因はあるが、中国が自国の悪しき習慣をそのままアフリカに持ち込んでいるというのが大きそうだ。悪しき習慣とは賄賂とか劣悪な労働環境、環境破壊などが相当する。また安価な中国製品が大量に流入してきて現地企業が太刀打ちできない状況になっているのも中国に対する不満感につながっている。面白いのが、アフリカでは中国は囚人を連れてきて働かせていると見られている点だ。おそろいの制服を着て朝から晩まで文句言わずに働いている中国人を見ると、現地の人は、脅迫されて働かされているに違いないと考えてしまうという。労働に対する考え方の違いが現れていると言えそうだ。
ただ、中国政府としてもこのような状況を放置しておくわけにもいかない。アフリカでの行いが悪いと他地域への進出にも支障が出るためだ。中国政府も外国に進出する企業や国民の行動を帰省することはできないと言うが、先進国が導入しているような、外国政府の役人に賄賂を提供することを禁止する法令を導入するなどできることはあると指摘している。