デンマークと英国に見るEUへの距離感

Charlemagne: To opt in or not to opt in | The Economist
デンマークと英国は両国とも同じ年にEUに加盟し、両国とも女王を持ち、デンマークの現在の首相の夫は英国の政治家ということもあり、絆は強い。英国にとってはEU内の頼れる味方である。両国ともユーロには移行しておらず、一部分野においてEUの政策の適用除外(opt-out)の特例を持っているという点でも似ている。しかし英国は積極的にEUから距離を置こうとしているのに対し、デンマークEUからどのような距離を保てばよいのか複雑な感情を持っているようだ。英国と違い、経済をドイツに依存しているため、積極的にEUとの距離を縮めることで、EUの政策に対する発言力を高め、それにより自国の立場を守るほうがよいのではないかと考えているように見える。

The Economistの別の記事は、欧州統合という一大プロジェクトは、大陸の欧州の国においては信念に近いが、英国にとっては費用対効果の観点から考慮するものでしかないという考え方の違いがあるとの指摘もあり、欧州と一言で言ってもなかなか複雑なものがあることが分かる。

初めて知ったが、EU内の国は、将来いずれかの時点においてユーロに移行するという前提になっているらしい。(反対に英国は適用除外の特例を与えられているのでユーロへの移行の義務はない)