英文読書

自宅出産を巡る議論

Home births: Is there no place like home? | The Economist 国として自宅出産をどのように対応するか、先進国の中でも大きく態度は大きく分かれている。たとえばイギリスでは積極的に自宅での出産を奨励する態度だが、フランスではできる限り抑制しようと…

抗生物質が抱える問題

Resistance to antibiotics: The spread of superbugs | The Economist 抗生物質に耐性を持つ細菌が登場するという懸念は、抗生物質が登場したことからあったらしい。現実に耐性を持つ細菌が登場し、そのような細菌に冒された患者を治療するのは非常に手間と…

アリゾナ分離独立運動

Arizona divided: A tale of two counties | The Economist アリゾナ州は、昨年の不法移民対策の州法で大きく評判を落とした。アリゾナ州といっても、必ずしも不法移民を巡って意見が統一されている訳でもないようで、州が制定した法律を好ましく思っていな…

鉄血宰相ビスマルク

Otto von Bismarck: Hard to be king under Bismarck | The Economist 面白そうな本の書評。大学受験では世界史を選択したが、世界史に登場する人物の中でもビスマルクに対しては好ましいイメージを持っている。理由はあまり覚えていないのだけど。しかしこ…

映画業界

Hollywood's disc problem: Video nasty | The Economist ハリウッドのドル箱は、映画の興行収入ではなく、DVD販売だ。しかしその肝心のDVD販売が落ち込んでいる。レンタルやストリーミングで楽しむ消費者が増えているためだ。 The studios are old-school a…

リビア侵攻で見えた欧州の分裂

Charlemagne: A force for good | The Economist 今回の欧米によるリビア侵攻が最近の軍事行動と大きく異なるのが、アメリカ主導ではないという点だ。フランスとイギリスが中心となっているのが大きな特徴となっている。米国がイラクを侵攻した時とは異なり…

スポーツ新聞

Sports newspapers: Pink, and read all over | The Economist スポーツ新聞は日本にしかないのかと思っていたが、そうでもなかった。欧州でもスポーツ新聞はたくさん発行されており、一般紙よりも稼いでいる。スポーツファンはひいきチームなどの情報を熱心…

がまんのできる子ども

How to do well: Getting inside the mind | The Economist 面白そうな本である。翻訳が出れば読みたい。The Economistの書評であるが、紹介されている実験が興味深い。4歳の子どもにマシュマロを一つ見せて、監視者が戻ってくるまで食べるのを我慢できれば…

米国におけるモルモン教

Mormons in politics: When the saints come marching in | The Economist 題名は政治の世界におけるモルモン教徒といった感じだが、実際には米国社会全般においてモルモン教の存在感について書いてあり、非常に興味深い。共和党の有力大統領候補者はまだだ…

The Economistの読者からのお便り欄(Letters)

最近は、Lettersも読むようになった。なかなか面白い。最近読んだ中では、選挙における一票の格差をどのように修正するかという点で興味深い提案が書かれていた。選挙区を変更するのではなく、選出された国会議員に与える投票数を選挙区の人口格差に応じて変…

アメリカの財政赤字

America's budget: The latest cop-out | The Economist 日本の財政赤字も問題だが、The Economistではアメリカの財政赤字を取り上げる回数のほうが圧倒的に多い。海外(中国)からの資金調達に頼らざるを得ないという点が問題なのだろう。この記事の最初のパ…

アラブでの世代革命

After Mubarak: The autumn of the patriarchs | The Economist 面白い。チュニジアから始まり、エジプトを含むアラブ諸国に波及した民主化要求運動は、高圧的な非民主的な政権に対する運動と言うよりも、いつまでも年寄りから子ども扱いされている若い世代…

四面楚歌のイスラエル

Worried Israel: Encircled by enemies again? | The Economist イスラエルがかつてないほどの脅威にさらされている。和平条約を結んでいたムバラク政権が崩壊し、同じくアラブ諸国では数少ない条約締結国であるヨルダンでも政権が不安定になっている。レバ…

アイルランドの現状と将来

Ireland's crash: After the race | The Economist この記事を読んでなんかしんみりしてしまった。欧州の中でも貧しい国だったアイルランドが、適切な経済運営により急成長を遂げ、欧州の中でも先進国に躍り出たのはそれほど昔のことではない。しかし高成長…

Global Fundでのスキャンダル

Aid and corruption: Cleaning up | The Economist Global Fundはなんて訳すのだろうと思って調べてみたら、「世界エイズ·結核·マラリア対策基金(世界基金)」と呼ぶらしい。世界基金は世界の援助団体の中でも過去の実績を受けて非常に高く評価されている。…

中国のインフレは好感すべきか。

Economics focus: Learning to like inflation | The Economist 中国のインフレは世界中の懸念の的だ。インフレを押さえ込むために金融引き締めで景気が急激に冷え込むというシナリオを恐れているためである。しかし必ずしもインフレは悪いわけではない。特…

ラムズフェルドの自叙伝

Donald Rumsfeld's memoir: Ducking and diving | The Economist 以下の文章が笑える。これがあるからThe Economistを読むのを止められない。 Expecting a mea culpa from a political memoir is like expecting modesty from Lady Gaga: it entirely misses…

クラウドコンピューティングのスポット市場

Cloud computing: A market for computing power | The Economist 題名の通り、クラウドコンピューティングのスポット市場が誕生した。規格がどのように統一されているのかよく分からないのだが、サービスの売り手は匿名で市場に参加できるという大きな特徴…

Khodorkovsky裁判その後

The Khodorkovsky case: Another verdict | The Economist 意外な展開となった。一事不再理の観点からも問題のあった、Khodorkovsky裁判だが当初の予想通り再度有罪判決が出て懲役期間が長期化したのだが、ここへきて爆弾発言が登場。裁判官の女性アシスタン…

ECB総裁人事

The European Central Bank: The Italian's job | The Economist 最初の一文からThe Economistらしいキツイ表現だ。同紙ではEUの人事を批判するのが常だ。デキル人かどうかというよりも国籍を重視していると批判している。この前のEU初代大統領人事なんかも…

The Economistの読み方

今のThe economistの読み方は以下のような流れになる。 日本に関する記事があるかどうか探す。 World This Weekを読む。 Leadersを全部読む。 Businessからいくつか読む。 Finance & Economicsからいくつか読む。 大体、金曜日のうちにこの程度読んでいるよ…

世界の首都を目指すロンドン

Londonism and its adherents: The capital's creed | The Economist 興味深い記事。英国全体とは離れた、ロンドン独自の政治思想が浮上しているとの話。不思議なことにロンドンの市長が選挙で選ばれるようになったのは比較的最近のことであり、今まで2名し…

ロッカビー事件その後

The Lockerbie bomber's release, revisited: The darkest deal | The Economist スコットランドのロッカビー上空で1988年に発生した航空機テロではアメリカ人を中心に200名以上が死亡するという大惨事となった。犯人のリビア人は捕まえられ、服役していたが…

カナダの政治状況

Canada's prime minister: The circumspect and circumscribed Conservative | The Economist ハーパー首相率いる保守党は、議会で過半数を維持していないにも関わらず、政権を維持できている。保守党はリベラル色が強いカナダを保守の方向に持って行くこと…

企業に対する噂にどのように対処すべきか

Business and psychology: How firms should fight rumours | The Economist 企業に向けられた根も葉もない噂は数多くある。マクドナルドではねずみの肉を使っているといった話は子どもの頃から聞いたことがあった。このような噂に対してどのように企業は対…

ベトナムでの為替裁定取引

Vietnam's dollar trade: Cleaning out the register | The Economist ベトナムでは、通貨ドンとドルの交換レートは固定されているが、実際にはブラックマーケットではさらにドル高で取引されている。そこで発生したのが、原始的な為替裁定取引だ。ベトナム…

3Dプリンターが世界を変える

Technology: Print me a Stradivarius | The Economist 低コストで多品種少量生産を可能にするのが、3Dプリンターだ。3Dプリンターは一つずつ作成するので、究極のカスタマイズが可能となる。しかもコストが低下しており、既存の生産方法のコスト面でのハン…

エジプト騒動と原油価格

Commodities and the Middle East: Protests and the pump | The Economist エジプトでの争乱が他のアラブ諸国に波及するという不安で、原油価格は上昇している。しかし市場は過剰反応しているかもしれない。まずエジプトは原油を大して生産していないし、他…

ソマリアの海賊

Piracy: No stopping them | The Economist ソマリア沖での海賊行為は、日本を含む各国のパトロールにもかかわらず、衰えるどころかますます盛んになっている。要求する身代金もどんどん高額になっている。活動地域も遠洋に広がり、西ヨーロッパの面積に匹敵…

お守りほしさに殺人

Killings in Liberia: Nasty business | The Economist 以前、the economistにアルビノの子供がお守りほしさに殺されるという記事が掲載されていたが(http://d.hatena.ne.jp/ichiyu/20090120/p4)、この記事もそんな話。リベリアではアルビノにかかわらず、体…