ロッカビー事件その後

The Lockerbie bomber's release, revisited: The darkest deal | The Economist
スコットランドのロッカビー上空で1988年に発生した航空機テロではアメリカ人を中心に200名以上が死亡するという大惨事となった。犯人のリビア人は捕まえられ、服役していたが病気で余命幾ばくもないという判断で釈放された。この判断は地方分権の結果、スコットランド政府が行ったのだが、アメリカから非難を受けることになった。この判断を巡っては英国で調査が行われ、報告書が作成されたが、当初の英国首相であるブラウン氏の主張通り、英国政府はスコットランド政府に釈放を行うように圧力をかけたという証拠は見つからなかった。しかし英国政府は、リビア政府にこの釈放の問題を巡ってアドバイスしているという事実も明らかになっている。というのも当時の英国は、ビジネス上または安全保障上、リビア政府の協力を必要としており、リビア政府が釈放問題を優先課題にしているため、英国政府も板挟みになっていたためだ。

He(Mr Cameron) was a vociferous critic of the decision in 2009, but he has already been in power long enough to know that principles do not always survive contact with the cold realities of government.

この記事の最後の文章を読んで、"No battle plan survives contact with the enemy"という有名な文章を思い出した。さっき調べてみたらHelmuth von Moltke the Elderというペルシアの軍人が語った言葉らしい。