アリゾナ分離独立運動

Arizona divided: A tale of two counties | The Economist
アリゾナ州は、昨年の不法移民対策の州法で大きく評判を落とした。アリゾナ州といっても、必ずしも不法移民を巡って意見が統一されている訳でもないようで、州が制定した法律を好ましく思っていない人たちも多い。特にアリゾナ南部でメキシコに面している地域がそうだ。そんな訳で、アリゾナ南部がアリゾナ州から分離する運動を始めている。運動自体は決して新しい物ではなく昔から存在しているようだ。州が分離するなんてそんなことが可能なのかという気がしたが、古い昔にはいくつか事例が存在する。たとえばメイン州マサチューセッツ州から分離してできた州だ。アリゾナと同じように、カリフォルニアでも分離独立運動が行われていると少し前のThe Economistの記事に取り上げられていた。このダイアリーにも書いた


今週のThe EconomistのUnited Statesの冒頭が南北戦争150周年を機会に、改めて歴史的意義を探るというものだったが、こんな硬派な記事はいかにもThe Economistらしい。内容も非常に興味深い。しかし不思議なのが、共和党民主党の支持基盤が完全に入れ替わってしまったことだ。反奴隷制共和党(リンカーン共和党出身)は、南部からは毛嫌いされていたのに、現在の南部諸州は共和党の地盤となっている。もともとは民主党が南部では強かったのだが、民主党政権が市民権運動で黒人の権利向上を推し進めたことが、南部を共和党に奪われることにつながったというのだが、いまいち納得できない。連邦政府が州を押さえ込んで黒人の権利向上を実現させたことも、連邦政府というか大きな政府に対する嫌悪感を南部にもたらすことになったらしい。