カナダの総選挙

Canada's general election: Harper's champagne moment | The Economist
保守党のハーパー首相はカナダ政府を率いるようになってからもずっと少数与党に甘んじていた。しかし先日行われた総選挙でようやく念願の過半数確保に成功。今回の総選挙は、首相自らが主導権を取った訳でもなく、野党が一致団結して解散に追い込んだだけに与党の強さが伺える。ハーパー首相に政権を取られるまで長年、カナダを率いてきたリベラル党は壊滅的な敗北を喫した。念願の過半数を確保したハーパー首相は今まで実現できずにいた、犯罪の重罰化や法人税引き下げを行うと見られるが、保守党の支持者から要望が強い、中絶抑制などといったソーシャル・コンサバティブな政策までは実施しないと見られている。今までの保守党政権はあまり有権者を刺激しないように慎重に政権運営を進めており、過半数確保した現在でもこの態度は変わらないと見られる。

先週号のThe Economistにもカナダの総選挙の記事が掲載されていたが首相のことを“nasty, brutish―and competent”と評している新聞記事を紹介しているのが印象に残っていた。決して有権者に慕われている訳ではないが、仕事はできる政治家ということだろうか。