インドの中央政府と州政府

Indian states : Divide but not rule? (The Economist)
Tax reform in India : Trickle through (The Economist)
興味深い記事。インドは米国と同じように多くの州が存在する。しかし米国と異なり、インドでは州は頻繁に追加されている。文化や言語の違いに加えて、経済活動の独立性なども加味されて州として独立するケースがあるようだ。しかし州政府に広範囲な課税権が与えられているために、インドの国内市場は州単位で分断化されているような状況にある。インドの憲法では、州政府は製品には課税ができ、中央政府はサービスに課税ができると決められている。また中央政府は製品に対し、物品税を工場出荷時点で課税することができるとされているのだが、予想されるように、何が製品か、何がサービスか判断するのは困難になりつつある。また州により製品に対する税率もまちまちだ。昨年の総選挙で政権を維持した国民会議派は、このような州ごとに異なる課税が、ビジネスに大きな悪影響をもたらしていると見て、統一的な税制を導入することを公約にしていた。しかし税制の自由度を失う州政府の抵抗もあり、当初予定よりも税制改革は遅れる見通しとなっている。