奇妙な税金

America's drug laws : A fine too far (The Economist)
たしかカリフォルニア州で、マリファナに課税する動きがあるという記事を読んだことがある。米国ではすでに多くの州で麻薬が課税対象となっている。そもそも麻薬自体が違法な訳だから、税金を納める人もほとんどいない。納税済みであることを示す印紙はコレクターが購入しているほどだ。州当局も本当に申告して納税する人がいるとは考えていないようだ。麻薬所持などで捕まった場合に、刑事罰に加えて、脱税としても罰金を徴収できるように存在しているというのが実態らしい。しかし麻薬に対する罰則を強化するのであれば、わざわざ税金を創設するほどでもなく、所持や販売に対する処罰を強化すればよい話である。連邦最高裁判所では、一事不再理に反するという理由で、麻薬に対する課税が憲法違反との判決も下している。この判決を受けて、税金そのものを廃止したり、匿名で印紙を購入できるようにしたり、印紙購入者の情報が警察に通告されないような処置を導入したりしている。