アイスランド連立政権崩壊

Iceland : Not-so-nice land (The Economist)
アイスランド経済が崩壊したのは、昨年10月のことだった。しかし当時は民衆の怒りはそれほどでもなく平静さを保っていたのだが、ここへきてようやく民衆が現実を直視するようになったのか、暴動が発生するようになってきた。暴動を鎮圧するために数十年ぶりに催涙弾まで使う状況にまで陥っている。高まる政権批判の中、連立政権は崩壊。なぜか連立与党のリーダー(首相を含む)2人ともガンのために退陣するとしており、偶然の一致にしては奇妙な印象を受ける。連立政権に所属していない左派政党が政権に付くと、IMFとの関係が危険にさらされる可能性が高い。IMFからの融資条件を見直すと主張しているためだ。アイスランドほど今回の金融危機で打撃を受けた国は無いとは言え、旧東欧諸国では厳しい景気後退により民衆の不満は確実に高まっており、同じような暴動が発生している。
アイスランドの人口は30万人程度らしいが、東京23区で見ると中野区と同程度である。中野区が独自に中野ドルみたいな通貨を発行して海外から資金を集めて、巨大金融センターを作り上げたようなものか。アイスランドでは移民として海外に出て行くという国民も増えているらしい。人口が減少するほど残った国民の負担が大きくなるので、海外に住んでいるアイスランド国籍の人からも税金を徴収するような政策でも導入するのか、もしくは国籍を放棄する際に手切れ金を払わされるようになるのかもしれない。アメリカはすでに実施済みだ。http://d.hatena.ne.jp/ichiyu/20080616/p1