臓器移植

Organ transplants : The gap between supply and demand (The Economist)
以前にもThe Economistに登場していた。イランの臓器移植のシステムでは臓器提供者に対価を支払うことで生きている人から臓器を譲り受けることを可能にしている。西側でも深刻な臓器不足に直面し、対価を支払うことも検討すべきとの声が大きくなってきた。交通事故が減少したことで臓器提供が少なくなっているとの指摘が意外だった。これも以前に読んだような気もするが。臓器提供においてオプトイン(死後に臓器提供することを明示することを求める)かオプトアウト(死後に臓器提供しないことを明示することを求める)という二通りの意思表示方法があるが、当然のことながら後者の方が臓器提供は多くなる。スペインがこの方法を採用して臓器提供を増加させた。さらにスペインでは病院のネットワークにより効率的に患者と臓器を結びつけることを可能にしている。臓器移植を受けるためには長い順番待ちを経なくてはならず、リストに載った状況で亡くなる人も多い。優先順位では年寄りよりも若い世代のほうが上位にくるという問題もあり、年寄りの患者向けの臓器不足が深刻となっている。高齢化によりさらに悪化することも予想される。海外で手術をするという人もあるが、手術場所として人気のある中国やフィリピンなどでは臓器売買の疑いがかけられ中止に追い込まれている。

http://d.hatena.ne.jp/ichiyu/20070409/p2