拡大する役割の中、苦悩する中央銀行

Central banks : The monetary-policy maze (The Economist)
中央銀行の仕事と言えば、短期金利を調整して物価安定を実現するという一見シンプルなものだった。この仕事は非常に技術的なものと考えられていたが故に、政治から独立して自由に行うことができた。しかし金融危機中央銀行の仕事を大きく変えつつある。求められる役割も増える一方だ。FRBを見ると、短期金利の調節だけではなく、長期債の買い入れ、投資銀行への貸し付け、さらには一般事業会社への貸し付けなどますます役割が増えている。これに加えて金融システム全体の規制という任務まで抱える可能性もある。しかし貸し倒れになる可能性がある貸し付けを行うことは、納税者負担を増加させる危険性もあり、政治的な問題も出てくる。経済的合理性だけではなく政治的に正しいということを国民にアピールする必要がある。そのせいか、FRBを始め中央銀行のトップは頻繁にマスコミに登場するようになった。拡大する任務は金融危機のあいだだけであり、危機が過ぎれば元の仕事に戻るとの見方もあるが、いつ危機が終了するか見えないし、危機が終了したとしても以前のような金融システムが再構築されるとも考えにくい。
バーナンキ議長が60 Minutesに登場と書いてあったがCBSドキュメントでもやっているのだろうか。。すでに放映済みだったら残念だな。