NHKスペシャル ライスショック「第2回 危機に立つコメ産地」

http://www.nhk.or.jp/special/onair/071015.html
海外の安い米に対抗すべく、日本政府が打ち出したのが米農家の大規模化・効率化を進めるという政策だ。この政策が本当に日本の米を守ることにつながっているのかを検証している。この番組を見ている限りでは、大規模化という政策では海外産の米に対抗するのは難しいだろうなという気がする。米国とは作付け面積が大幅に違うので、大規模化を進めてもコスト格差は縮小しないのだ。大規模化だけではなく何かイノベーションが求められている。また米を作るという農家の意識は、職業という枠を超えており、家や先祖を守るという部分もある。そのため複数の農家をまとめて大規模化を進めるのにも障害が多いようだ。集落営農という農家の組織化が紹介されていたが、会社ではないので個々の農家をコントロールすることが困難であり効率的なマネジメントを行うのが難しいようだ。
大規模化を進めると、当初は資金も必要になる。米価が下がってくると当初の返済計画を実行することも難しくなってしまう。少数かもしれないが、借金返済に苦慮している農家もいるようだ。国全体で農家向けの貸し出しがどの程度存在するのか気になる。場合によっては経営危機に陥る金融機関が出てくるかもしれない。

日本人が米を食べなくなった現状を認識せずに、米の保護を行ってきた政策のつけが農家に回ってきているような印象だ。食糧自給率を高めることは必要かもしれないが、米にこだわる必要はないのではないか。

海外のコシヒカリが日本市場を虎視眈々と狙っているというが、さらなる市場開放が実現したときには肝心の日本の米市場が大幅に縮小しているかもしれない。




アマゾンでもコシヒカリを販売しているようだ。ASIN:B000WEOK1O商品に出てくる。持って帰るのは重いので通販向きかもしれない。