起業家精神について

A special report on entrepreneurship : Global heroes (The Economist)
夕食を摂りながら少しずつ読んできたがようやく昨日読み終わった。非常に面白い。起業家精神というとシュンペーターの「創造的破壊」というフレーズが出てくるが、このレポートでは「創造的破壊」というキーワードは誤解を招く元としている。必ずしも破壊が伴うわけではないためだ。起業家が造り出す製品やサービスは必ずしも既存の製品やサービスを破壊する訳ではない。今までに存在しなかったような製品である場合が多い。
起業家精神の本家本元として米国を賞賛しており、欧州や日本は起業家精神という点では遅れているという指摘はそれほど意外でもない。しかし米国でも問題があるのは事実だ。健康保険が高いことや訴訟が多いことなどがベンチャー企業には不利に働いている。
いくつか起業家精神に関する誤解が書いてあったのでメモ。

  • 起業家は反逆児的な存在であるという誤解。通常の企業と同じようにビジネスパートナーがいて成功できる。
  • 起業家は非常に若い世代が多いという誤解。中年をすぎて起業する人も多い。
  • 起業家はベンチャーキャピタルに牽引されているという誤解。多くのベンチャー企業の開業資金は、創業者個人の借金、3のF(Friends、Fools、Families)から出ている。
  • 起業家が成功するためには革新的な製品を提供しないといけないという誤解。多くのベンチャー企業は製品よりもプロセスに焦点を合わせて成功している。
  • 大企業内では起業家精神は発揮されないという誤解。