20050321

CLIE TH55で以下の記事を読んだ。
オーストラリアドルニュージーランドドルが高値を更新している。オーストラリアドルは7年ぶりの高値、ニュージーランドドルは23年ぶりの高値になっている(いずれも対米国ドル)。背景にはこの2つの通貨の金利水準が高いことや、天然資源に対する需要が高いことなどがある。しかしアナリストの間ではこの二つの通貨に対しては投機色が強まっているとして下落を予測する向きもあるようだ。金利が低い米国ドルを借りて、金利が高いこれら2つの通貨に投資するというキャリー・トレードが多く存在しており、米国の金利が一層上昇するとこれらは大きな打撃を受けると見ているためだ。中央銀行もこの2つの通貨の需要を高めている。最近では韓国の中央銀行が外貨準備の投資先としてオーストラリアドルに言及している。





・英国のShellの株価が上昇している。Royal Dutch/Shell Groupは昨年、自社で保有している石油埋蔵量を過大評価していることが明らかになり、経営陣の辞任に追い込まれた。この事件を受けて、Royal Dutch/Shell Groupは2つの親会社を統合するというリストラ計画を発表している。同社は英国のShellとオランダのRoyal Dutchが共同で保有していた。このリストラにより、親会社は統合し、英国市場でのみ上場することになる。そのため現在のFTSE指数に占めるShellの構成比が急上昇することが予想されており、これを見越して買いが集まっているのだ。インデックスファンドは実際に指数の構成比が変更になるまで(今年7月ごろ)、買いに動けないが、アクティブファンドが先回りして買いに動いている。このようなインデックスの技術的な要因に加えて、スキャンダル後のShellに対する信任が回復しつつあることも株価上昇の背景にはあるようだ。





・現在のニューヨーク市長であるマイケル・ブルームバーグが創業したBloombergの現状。7割程度を保有する大株主であるが、市長は経営陣とは距離を置いている。将来は売却することも検討しているという。今年の秋にはニューヨーク市長選挙が予定されており、この選挙で市長が再選を果たすかどうかが売却時期に大きな影響を与えるものと見られている。落選した場合には売却時期が早くなる可能性がある。ただ現在の経営陣は売却に関しては否定的なようだ。最近同社では経営陣の担当部署の変更があり、これは社内での権力闘争の現れと受け止めるアナリストもいる。同社はネットの普及にも関わらず、成長を維持しており、競合他社であるロイターを上回るシェアを有している。同社の営業戦略は、購買部門ではなく直接、エンドユーザーに接触するというものであり、ブルームバーグ端末を一種のステータスシンボルにまで引き上げることに成功している。証券会社の雇用契約の中では、ブルームバーグ端末を与えることが条件になっている場合もある。創業者が市長になって、社内から去った後は、今までのような企業文化が薄くなり、昔を懐かしむ声もあるようだ。


オーストラリアドルなどの資源国通貨の上昇への懸念の記事が気になる。個人的に豪ドルとNZドルを保有しているので。今のうちに少し減らしておこうかどうか考えている。ただこの2つの通貨とも結構値動きが激しいのでタイミングが難しい。