20050309

TH55で以下の記事を読んだ。
・アパレル大手のLimited Brandsはアパレルの比重を大幅に落としている。既にアパレル関連の売上は半分以下にまで減少している。アパレルは個人消費に占める比率が低下していることと、流行の移り変わりによるリスクも大きい。そのため収益の変動が大きいのだ。同社はアパレルよりもランジェリーや化粧品、スキンケア商品などに注力している。P&Gの高級品を狙っているのだ。




・BoeingのCEOであるStonecipher氏が社内の女性幹部との不倫関係を理由に辞任することとなった。数年前に国防総省と同社との間とのスキャンダルの後始末をつけるために同氏は隠居生活からCEOになった人物である。同氏の下で厳しい倫理規定が制定され、倫理面で問題を発見した場合に備えてホットラインが設定されることとなった。同氏の不倫関係もこのホットラインにより通報されたという。事実を知った取締役会は同氏に事実かどうか問いただし、事実だと判明したことを受けて辞任を促したという。不倫関係で辞任に追い込まれるのは極めて珍しい。取締役会は不倫関係以外での原因はないとしている。この不倫関係によってなんらかの不適切な支出がなされたかどうかにも調査が行なわれたが、特になかったという。現在、同社は国防総省との間で、過去の問題に関する和解交渉を進めている。今回の辞任劇は同社社内の問題であって、この和解交渉には影響はないと国防総省の幹部は指摘している。



・米国人のストリンガー氏を CEOにさせることを発表しても、ソニーに対しては投資家の多くはいまだ不安を隠しきれないようだ。大手証券会社のアナリストも現時点では投資判断を変えていない。特にストリンガー氏がエレクトロニクス部門で経験がないことが理由として挙げられている。ソニーをはじめとする日本の家電メーカーは低価格化の波にさらされており、売上が増加しても利益が減少するという傾向が続いている。新CEOが今後の戦略に関して何も発表していないことも不透明要因となっている。ただ今回ソニーの経営陣に加わった3人はいずれも業績が悪化している部門を立て直すのに成功したという実績を有しているところを慎重ながらも楽観視するアナリストもいる。2007年までに利益率1割を目指すという現在の経営計画を変更するかという点に注目するアナリストもいる。無理にこの目標に固執すると、長期的な利益を損なうことにもなりかねないためだ。

今日の注目記事はやはりボーイングのCEOの辞任か。ひさしぶりに、Heard in Asiaに日本の話題が取り上げられたが、ソニーだった。たしかにソニーの経営陣の交代も大きなニュースだが、ライブドアの話題がでないのが不思議だ。いきなりPage Oneで取り上げられるかもしれない。