オバマ政権下の財務長官はガイトナー氏か

Obama’s Treasury nominee : A reassuring figure for Treasury (The Economist)
財務長官にガイトナー氏が任命されるとの報道で株価は上昇した。同氏はすでに財務長官候補として名前が挙げられていただけに、なぜこのニュースで株価が上昇したのかは奇妙に見える。ただ市場は政権移行における不透明感がなくなっただけでも好材料と認識したかもしれないし、マケインがペイリンを副大統領候補に指名したようなショッキングな人事でなかったことにほっとしているのかもしれない。ただガイトナー氏が民主党とは距離を置いていることを考えると、オバマ氏はコネの有無よりも能力を最優先に人事を行っているという印象を与える。イデオロギーを嫌い常識を疑う同氏の性格はオバマ氏に共通するものがある。ただガイトナー氏が財務長官に任命されてもそれで金融危機が解決するわけではない。すでにニューヨーク連銀のトップとして1年以上前から最前線で危機対策に奔走していたのだ。同氏の財務長官就任によりニューヨーク連銀のトップが空席になるが後任としてはなんと38歳のFRB理事、Kevin Warsh氏が有力視されている。あとはサマーズ氏のポストがどこになるのかが焦点だ。別の記事ではバーナンキ議長の後任に指名されるとの話も出ている。