独自規格制定に進む中国

中国が巨大な市場と生産能力を背景に、独自に規格を定めようとしている。最近問題となったのが、無線通信における暗号化技術である。中国国内で無線機器を販売する企業はすべてこの規格を採用しなくてはならないとしたが、外国からの反発で中止を余儀なくされた。しかし中国における独自規格推進の動きは止まることはなさそうである。愛国心の高まりと、欧米からの技術導入を進めるだけでは特許料の支払いに苦しむという現実がこの背景にある。中国の動きが他の発展途上国に広がると、世界各国で様々な規格が乱立するという事態になりかねない。