中国の自動車販売データへの疑問

China's car market : Exhaust fumes and mirrors (The Economist)
中国の今年の乗用車市場は50%近い成長を見せている。しかし奇妙なことだが、ガソリン販売はほぼ横ばいとなっている。この一見矛盾するデータをどのように解釈するか。極端な見方では、国営企業が景気刺激のためにお上の命令で車を大量に買い付けて駐車場に保管していることになる。しかしより妥当な解釈としては、最近の乗用車市場の成長の大部分が、政府による小型・高燃費タイプの乗用車への減税による点に注目する。燃費が良いためにガソリン消費が少ない上に、そもそもガソリン価格が上昇しているために新規に乗用車を購入した消費者の多くは、あまり乗っていないのではないかという。中国のような巨大市場では、データが矛盾していたり一貫性がなかったりすることも多く、無理に整合性を持たせるような解釈を行うのは意味がないような気がする。