米国州政府による映画制作への資金援助

America's subsidies for filmmaking : The money shot (The Economist)
米国では多くの州で、州内で映画撮影を行うと資金援助を行うという仕組みを導入している。役所は、資金援助を行っても映画撮影でお金を落としていってくれるので経済が潤うと主張しているのだが、不景気で財政難に直面し、映画制作だけに資金援助を行うという政策には風当たりも強くなっている。ただ映画会社にとっては、州政府により援助は大きな意味を持っている。ヘッジファンド投資銀行からの資金提供が期待できなくなった昨今では、州政府の援助が制作費のファイナンスで大きな比率を占めている。映画の内容まで援助により変わってしまうこともある。たとえば、クリント・イーストウッドのグラントリノは、もともとミネソタを舞台にしたものだったが、資金援助を受けるためにミシガン州に舞台が移し替えられたという経緯がある。