EU加盟後も改革を続けさせることの難しさ

Charlemagne : Bulgarian rhapsody (The Economist)
EUに加盟することは巨大市場へのアクセスが可能になることを意味するので、EU周辺国にとっては大きな魅力だ。だからこそ、EU加盟のために、EUが求める様々な改革を続けることも可能になる。しかし残念ながら加盟したとたん改革意欲が薄れてしまう場合が多い。入学試験前には一生懸命する生徒も入学してしまえば勉強しなくなることと同じかもしれない。ただ今回、EUは大きな実験をブルガリアに対して行っている。ブルガリアも例に漏れず、EU加盟後は改革も鈍化している。そのことに対する制裁としてEU加盟後にブルガリアに対して約束していた援助を凍結している。現在のところは、ブルガリア国民も自国政府よりもEUへの信頼が高いので、制裁がいかに自分たちにとって厳しいものであってもEUには好意的な立場を崩していない。制裁解除のために改革を加速するきっかけになるのか、それともEUに反発する声が大きくなるのか、今後どうなるのかは予断を許さない状況だ。