EU加盟に向けて残り時間が少なくなってきたアイスランド

Charlemagne : Iceland hunts the euro (The Economist)
アイスランドEUには加盟していないもののEuropean Economic Area(EEA)という制度により、EU市場に容易にアクセスできる地位にある。独立心旺盛であり、なおかつ捕鯨政策を巡ってはEUと対立する立場にあるだけに今まではEU加盟を避けてきたという経緯がある。しかし通貨危機により単独の通貨(クローナ)を維持することが難しくなりなんらかの通貨に加入すべきとの声が大きくなっている。貿易関係で考えるとユーロを通貨として利用するのがもっとも好ましいと見られるが、ユーロを採用するためにはEUに加盟しなくてはならないという問題がある。EUに加盟せずに一方的にユーロを通貨にするという選択肢もあるが政治的には難しいと見られている。ただアイスランド政府首脳も完全にEU加盟に向けて準備をするという意思表明も行っていない。しかし加盟準備をするのであれば、出来る限り早く行わないと不利な条件になってしまうという問題がある。EUの現在のトップはアイスランドには好意的なのだが、秋にはメンバーが替わってしまうので急ぐ必要があるのだ。