プエルトリコの現状

Puerto Rico : Trouble on Welfare Island (The Economist)
2006年5月の古い記事。最近はバックナンバーから面白そうな記事を選んでブックマークに登録している。プエルトリコは米国の一部だという事程度しか知らなかったが、なかなか複雑な事情を抱えているようだ。プエルトリコ住民は米国国籍を持つものの、連邦政府への参政権はない。反面、連邦政府に税金を払う義務もない。プエルトリコ第二次世界大戦以降は急成長したが70年代に入って減速というか低迷している。貧困率も他州と比較してかなり高い水準だ。連邦政府からの福祉給付に依存して生活する住民も多い。地方政府が経済に占める比率が高く、民間ビジネスが成長しない状況だ。連邦政府もなんとかこの状況を打開しようとしているが、政策がプエルトリコ経済の現状に合っていないので混乱を引き起こしているだけだ。というのもハイテク産業を中心にプエルトリコを成長させようとしたためだ。そのような高度な産業を支える地域経済がないので波及効果が限定されており、雇用も増加しない。観光資源が豊富にありながら観光産業が発展していないという問題もある。