20060428

  • シカゴマーカンタイル取引所を運営するCME Holdingsの株価は最近急落した。アナリスト予想を下回る業績発表を行ったためだ。しかしアナリストは依然強気なようだ。取引所の株価は急騰しているものの、同社の株価上昇は群を抜いている。2002年のIPO以来12倍以上に上昇しているのだ。CMEにおける商品先物金利先物などのデリバティブ出来高が急増し、業績が大幅に伸びているためだ。株式現物を売買する場合、買った取引所で売る必要はない。ただ先物の場合は最初に取引を行った取引所で反対売買を行う必要がある。同社に強気な人たちはCMEをeBayに例える場合もある。ネットワーク外部性と高い限界利益率という特徴があるためだ。住宅などの新しい銘柄も上場させており今後も出来高の増加が期待されている。株式から債券、金利、商品、さらには天候などと幅広い上場商品を抱えており、特定商品の相場変動を限定させることができると見られている。ただPERは非常に高く、S&P500の3倍以上だ。また業績は出来高に依存しているために、変動も大きい。
    この株価上昇率はGoogleどころではないな。
  • AT&Tで通話量の予測を行っている55歳の女性の紹介。AT&Tでは通話量が何らかのイベントで増加するとネットワークに負荷がかかるために、事前に予測して機器を増設するなどの対策を行っている。通話量が増加するイベントとは、人気アーティストのチケットの発売日やテレビでの電話による人気投票などである。そのためニュースをくまなくチェックしてこのようなイベントを把握し、対策を取るのが彼女の仕事だ。設備に対する被害を予測するために、大勢の人が集まるイベントや台風の進路なども予想の対象になる。現在は母の日が最も通話量の多い日だが、テレビの人気投票(Americal Idol)がこれを上回る場合もあるという。逆に通話量がいきなり少なくなりAT&Tを障害発生かと心配させる事態もある。 O.J.Simpsonやマイケル・ジャクソンの判決の日は、電話を置いて判決を見るために通話量が急減したという。
    NTTでも同じようなことをやっていると思う。
  • インターネットのサイトの住所録であるWhoisを管理しているIcannは、プライバシー擁護派の意見を取り入れ、今までのようにサイトの管理者の氏名・住所・電話番号を表示することを求めないことを多数決で決定した。しかし商標侵害などの犯罪を捜査するのにWhoisを利用してきた企業や捜査当局はこの決定に反発している。ネットが科学者などのごく限られたユーザーが使うものから、多くのユーザーが利用するという現在の流れを受けている。whoisができた頃にはID詐欺なんてものはなかったのだ。米国政府はサイト管理者の情報公開を求めているものの、ここでIcannの決定に介入すると、米国の影響力を懸念する国によってネットの管理自体を国連に移行させようとする動きが活発になる可能性もある。レジストラドメインを登録して収益を得ているために、プライバシーを気にせずにドメインを取得することができれば一層多くの登録が見込め、収益が増加すると期待している。また今回の決定には裁判沙汰に巻き込まれることを恐れるブロガーからの陳情もあった。
    確かにwhoisで名前や住所が表示されることがドメイン取得を思いとどまらせることはあると思う。whoishttp://whois.ansi.co.jp/で利用可能。
  • Christopher John FarleyというWSJの記者が執筆した「Before the Legend: The Rise of Bob Marley」という本の抜粋。ボブ・マーレーが世界的なミュージシャンに変貌していく舞台裏が紹介されている。マーレーにいち早く目をつけたのがIsland Recordsの創業者であるChris Blackwellだった。マーレーの演奏するレゲエにロック的な要素を取り込み、「Catch a Fire」を製作した。白人ミュージシャンも参加していたものの、黒人グループであることをアピールするために発売当初のクレジットからは削除されていた。