20051215

以下の記事を読んだ。起床時間は6時。

  • 米国が新たに核弾道の開発に乗り出している。今までの古いタイプの核弾道は旧ソ連のような超大国には有効であったものの、現在米国が直面しているような敵には効果が低いと見られており、新型の核弾道の開発が議会でも承認されている。しかし米国がイランや北朝鮮などに対して核開発の中止を求める中、自らは開発を続けるというのは説得力に欠けるとの批判もある。また核実験ができない中で、実験を行うことなく核兵器の開発を行うことになり、安全性などの面で疑問符を付ける専門家もいる。ロスアラモスの核兵器研究所では核兵器の研究に関わっているスタッフが高齢化しているという問題もある。

  • PixarとDisneyの提携関係はハリウッドの歴史においても最も成功したものの一つに入る。トイ・ストーリーファインディング・ニモなどの大ヒット作を生み出した。しかし来年公開される新作を最後に2社の提携関係は切れることになる。そのため現在契約更新を交渉しているものの、まだ結論は出ていないようだ。予想以上に時間がかかっている。様々な選択肢が予想されるが、一番インパクトがあるのがDisneyによるPixar買収だ。しかしPixarの株価はPERでライバルのドリームワークス・アニメーション・スタジオの5割以上も高いために買収は困難との見方もある。また買収することにより Pixarの特徴を殺してしまうことにもなりかねないとの懸念もある。買収以外の選択肢としてはDisneyにPixarの株式を一部譲渡し、その代わりにDisneyが保有しているPixar作品の続編を作成する権利を取得することや、Pixarが制作費を全部自分たちで調達する代わりに、Disney には配給の手数料のみを渡すというといったものが含まれる。

  • ジェイコム誤発注問題の余波が続いている。同社の株価は強い需要を受けて急騰しており150万円まで上昇するとの見方もある。買いの多くは回転の速い個人投資家であり、事件で有名になったために短期的な利益を求めて殺到しているのだ。しかし人気がなくなると株価が急落する可能性もある。また誤発注で利益を得た証券会社に対する批判も大きい。そのため証券会社は利益をみずほ証券に返還する方法で検討しているが、大手証券会社だけが返還するのか、取引全体をキャンセルとするのか不透明な部分も多い。1億ドル以上の利益を上げたUBSがどのような反応を示すのか注目されている。同社は前回の誤発注により1億ドル以上の損失を計上しているのだ。また事件を受けて東京証券取引所に対する当局の監視も強化されている。

  • 今までの広告スタイルではもはや若い世代の購買意欲を刺激することはできない。これに気づいた企業が、今までとは異なるアプローチを取りつつある。消費者に広告を作らせるのだ。技術の進歩によりアマチュアでも高性能なカメラやレコーダーを持つようになり、簡単にコンテンツを作成できるようになったことも背景にある。今までの広告は製品の特徴などを並べ立て、消費者の購買意欲を刺激するというものだった。しかし若い世代は自らの立場に立ったメッセージを求めていることがわかってきた。そのため当事者そのものを広告作成プロセスに組み込もうとしているのだ。例としては、現在花王が行っているBanの広告コンテストや、人気ビデオゲームThe SimsのCM、ナイキのコンバースのCMなどである。企業によって製作したアマチュアに対価を支払うかどうかは異なっている。

  • プログラム言語が急速に増えてきた。今まではCやC++が多く利用されており、その後Javaが登場したが、現在はPerlPHPRuby、TCLなどの新しい言語に人気が集まりつつある。webやブログを通じて新しい言語やツールは早い速度で普及するようになった。好例がRuby on Railsである。開発者自らがwebアプリケーションを開発する様子を収録したビデオは瞬く間にwebを通じて広がった。このような新しい言語の広まりに脅威を感じているのがマイクロソフトやサンである。また企業のCIOも同様だ。できる限り企業システムをシンプルにするために利用する言語を最小限に絞り込んでおり、新しい言語を使いたいと考えるプログラマは上司に頼み込まなくてはならない。

  • 60年代、70年代に鉄鋼産業で栄えたドイツのMARXLOHという町の紹介。この町にはトルコから多くの移民がやってきた。移民達はいずれ帰国するものと考えられていたのだが実際には定住するようになった。鉄鋼産業の衰退とともに、この町はイスラム教徒のゲットーになってしまった。そのため中産階級の多くがこの町を離れ町は荒廃する一方であった。しかしドイツ社会から隔離されたこの町で、この町をイスラム教徒のゲットーから引き上げようとしている活動家がいる。ドイツ人のBrennemann夫妻と、移民のSevimli夫妻である。この夫妻は過ごしてきた境遇は異なるけれど、町を復興させたいという願いは一致しており町を改革する運動に乗り出した。荒廃している建物を壊してバラの庭を建設したり、イスラム過激派の温床となっていた宗教団体による子供への教育サービスに変わる、課外教育サービスの提供などである。
    欧州におけるイスラムという連載記事の一つ。理解が難しい。