20050829

以下の記事を読んだ。
・格安航空会社として急成長してきたJetBlueの現状。同社はサウスウェスト航空など他の格安航空会社と同様に簡素な業務システムでやってきた。しかし会社の成長とともに、今までの成功の方程式を変えようとしている。今までは保守コストを引き下げるためにエアバスの飛行機のみを利用してきたが、将来は短い路線を効率的にカバーできるように別の会社の飛行機も大量に導入する。この戦略は簡素化に向かう大手航空会社とは反対のものである。多額の設備投資を行うために、市場も懸念を示している。また利益率も低下している。同社の創業者は以前にも航空会社を創業しており、その会社はサウスウェスト航空に買収された。その後同社を飛び出してJetBlueを創業している。創業時の投資家にはジョージ・ソロスも含まれている。


・住宅価格の高騰により、一次取得者たちの手が届かなくなっている。しかし当初の一定期間は金利のみを支払えばよいというIntererst Onlyの住宅ローンが普及しており、このような住宅購入者に資金を供給している。しかしただでさえ住宅バブルが喧伝されているなか、金利のみを支払うというローンで住宅を購入するのはリスクが大きいと指摘する専門家も多い。この手のローンは短期金利と連動しており、数年後元本支払いが始まった時に、金利が上昇していると返済に行き詰まる可能性も高い。しかし住宅購入者およびローンを提供する業者はあまり気にしていない。というのも元本返済が始まる時までには、高い値段で売却してローンを返済していると考えているためだ。


podcastingキリスト教の教えを広める聖職者たちが急増している。キリスト教関連のpodcastの数は大幅に上昇している。これらはgodcastとも呼ばれている。宗教の中でもキリスト教が一番コンテンツが多い状況にある。キリスト教はラジオに始まり、テレビに至るまで様々なメディアを利用してきたが、参入障壁が大幅に低いpodcastは裾野を大きく広げている。中には印刷革命がキリスト教に及ぼしたのと同じ影響があると評価するものもいる。


・9月11日に行われる日本の総選挙では小泉首相率いる自民党が勝利するとの予想が大多数を占めている。株価が上昇しているのもこの予想を背景としている。しかしもし民主党が勝利した場合にどのようなことになるのか。郵政民営化では、民主党のほうが貯金受入額を引き下げ、郵便局の規模を半減するなど、自民党よりも大幅な改革を主張している。財政再建では、増税中心の自民党と、公共投資を中心とした歳出削減中心の民主党という図式である。民主党が勝利すれば、債券安、株安、円安というトリプル安になると見るアナリストもいる。


・教師版の401Kというべき制度が403Bである。403Bのほうが歴史は古いものの、この二つの間では投資家保護という点では大きく異なっている。403Bは連邦政府レベルでの監視はなく、州政府に任されている。また学校当局には雇用者としての責任もない。そのため401Kでは考えられないような詐欺まがいの行為が横行している。403Bには教師だけではなく、大学関係者や病院関係者も加入している。しかし大学や病院関係者の多くは低コストな運用方法を行っているが、教師は403B制度が古くからのまま放置されているため、多くの資金が高コストな私的年金に投資されている。しかも販売方法も学校当局から認められたとの虚偽の表示を伴っていたりするなど違法行為も目立っている。



金利の支払いのみという住宅ローンとは恐ろしい。以前日本で問題になったゆとり返済どころではないな。このような記事を読むと本当にアメリカ人は楽観的だなあと感じる。