20050323

CLIE TH55で以下の記事を読んだ。iPod Shuffleも引き続き通勤時にリスニング用として利用。
ヘッジファンドを立ち上げるトレーダーは、投資銀行投資信託出身者である場合が目立っていたが、既存のヘッジファンドを飛び出して独立するトレーダーも多い。多くのヘッジファンドでは有能な人材の引止めに苦慮している。パートナーレベル以下のトレーダーにとっては独立するという選択肢は魅力的に映るようだ。逃げられるヘッジファンド側も対策を打ち出している。今まで運用していたファンドの運用成績の開示をトレードシークレットとみなして禁止するといった法的な処置から、独立するトレーダーのヘッジファンドに出資するという積極的な対応まで様々なものがある。


・不動産市況が上昇している都市の中で、賃貸と持ち家のコスト(金利コスト含む)を比較すると賃貸有利に傾いている。低金利や不動産市況の上昇により、賃貸よりも持ち家に好む住民が増加しているためだ。そのため賃貸への需要が低迷し、賃料の軟化につながっている。


トヨタ自動車は自動車生産台数世界一を目標に掲げている。業界内でもこの目標達成を疑問視する見方は少ない。誰もが認める世界屈指の自動車メーカーであるためだ。しかし同社が利益を度外視してシェアを奪いに行っているのではないかとの懸念も強まっている。同社は世界中の投資家にとって欠かすことができない銘柄であるが、ウェイトを引き下げてきている投資家もいるという。GMが北米市場での不振を理由に業績を下方修正したことを受けて、同社の業績も打撃を受けるのではないかとの見方も広まり、株価は下落している。上昇しない株価をてこ入れするために、経営陣は株式買戻しや増配などを検討しているが、アナリストの中には予想するほどの増配はないのではないかとの見方もある。


・デフレに苦しめられている日本で、物価連動国債に関心が集まっている。現在は機関投資家しか投資できないが、4月からは外国人も購入可能になる。現在のところ、利回り水準が外国と比較して大幅に低いために、外国人にとっては魅力は薄い。物価連動国債は市場が想定する予想インフレ率を見ることができるという点で有用な道具であるとアナリストは指摘している。現在の予想インフレ率は0.8%程度であり、外国でのインフレ率の予想よりも低い水準であるという。そのため外国人投資家が現在の期待インフレ率で物価連動国債を購入したとすると、既に発行されている物価連動国債の利回りも低下する可能性を指摘するアナリストもいる。


・来年から航空会社で就航する予定であるAirbus(エアバス)のA380は定員数が853人であり、最大の乗客数の航空機となる。乗客を飛行機に乗せるだけで1時間かかるのだが、非常時には90秒以内で全員を脱出させなくてはならない。これは安全当局で定められた基準であり、このテストを通過しないと飛行機として利用できないのだ。来月、当局の監視の下で行なわれる脱出試験ではこの点が念入りにチェックされる。試験は実際の乗客の構成にあわせて男女比や年齢比が定められている。脱出する際に押し合いになって、半身不随の重症になった人もいる。そのため試験では様々な安全策が講じられている。飛行機メーカーにとってはコンピューターのシュミレーションで済ませたいところであるが、当局は予測不可能な人間の行動をチェックするためにも実際の試験が必要だと主張している。


Heard on the Streetにはめずらしく日本企業が登場。トヨタ自動車に対して厳しい見方だ。エアバスの飛行機に対する試験の記事も面白い。乗せるのに1時間かかるのに、90秒で脱出させなくてはならないとは。