イランでのバレンタインデー事情

イランでは、革命以降、聖職者達が政権を握ったために風紀に対しては厳しい態度を示してきた。道徳警察というべき組織が町をパトロールしており、イスラム教から見てモラルに反している行為を厳しく摘発しているのだ。このような社会でも若い世代にはバレンタインが広まりつつある。多くの人は国外に出たことはないのだが、衛星放送やインターネット、海外雑誌などでバレンタインの風習を知り、受け入れつつあるのだ。当局はもちろんこのような西側の風習を受け入れるはずもなく、レストランなどに対してバレンタインのための行政指導を行なっている。バレンタイン当日は部屋を暗くしないこと、ハート型の飾りをしないことなどの指示を出しているのだ。レストランの中には指導に従うのが面倒でバレンタインデー当日は閉店するところもある。
As Authorities Frown, Valentine's Day Finds Place in Iran's Heart
(WSJ)(2004/02/12)