アナリストの予想に反して円安が進んでいる。特に驚くべきことにユーロに対しても円安が進行している。日本経済の回復とともに
円高になると考えていた
エコノミストには意外な展開となっている。円安の背景には日本の低
金利がある。日本国内の資金が海外に流出しているのだ。低
金利がしばらく続くことを考えると、当分の間は海外投資によって円安がサポートされると見られる。この円安は
トヨタ自動車を始めとする
自動車産業、エレクトロニクス産業など、日本の輸出業界には大きな恩恵をもたらしている。海外での競争力を増すことができる上に、海外での収益を円換算した際に一層大きくなるためだ。現在の企業収益の予想も円安の長期化を受けて引き上げられる可能性もある。
Yen's Slump Gives Further Fuel To Japanese Exporters' Profits(
WSJ)(2006/10/03)(Heard in Asia)(1,107 words)(Rating:4)
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yen (22.71) shirakawa (15.02) hayashi (13.95) yuka (13.82) japan's (11.02) yen-selling (10.62)
最新号の
エコノミストでも円安の記事が掲載されていた。現在は
プラザ合意前よりも円は割安に放置されている(
人民元よりも安い)という。予想以上に長期的に円安が続くのではないかと指摘している。
http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=7975056
希望退職による労働者の削減や、
医療保険の給付削減などのコストカットを受けて、
GMの業績は改善を見せている。株価は過去1年来の高値を付けている。しかしこの勢いが持続するのか、アナリストは懐疑的だ。今後は景気減速を受けて、生産台数を削減することが業績回復の重しになると見られている。また今までのリベート削減による収益性の改善は、シェアを失うという副作用も伴っており、いつまでも続けられる戦略ではない。ただ直近の業績回復は、同社の経営陣に自信を与えている。カーコリアンといううるさい大株主に対抗することができるためだ。日産や
ルノーとの提携交渉も
GMにとってはあまりメリットがないと判断する可能性が高い。ただ業績が改善したとはいえ、
トヨタを始めとする日本メーカーにはまだまだ及ばない水準だ。今後も厳しい状況が続くことには変わりはない。
GM's Momentum Could Stall in Second Half(
WSJ)(2006/10/03)(Heard on the Street)(1,082 words)(Rating:4)
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tadross (19.74) boudette (15.29) wagoner (13.34) kerkorian (13.22) auto-industry (12.74)
renault (11.03)
HPでの不正調査疑惑、
ストックオプションのバックデーティングなどを受けて、
シリコンバレーの企業における法務スタッフが注目を集めている。ただ他の業界よりも法務スタッフの存在感はかなり低い。
イノベーションを是としているこの業界では、「ノー」ということが仕事である法務スタッフは煙たがられる存在である。社内弁護士のトップが就任するゼネラル・カウンセルを置いていない会社も多い。置いていても充分なスタッフや予算を割り当てられず、満足な仕事ができないとの不満も大きい。ただこのような状況は数十年前の他の業界と同じであった。
Silicon Valley's Outsiders: In-House Lawyers?(
WSJ)(2006/10/02)(TMT)(1,014 words)(Rating:4)
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in-house (16.95) sonsini (14.79) counsel (13.85) silicon (13.70) heineman (13.46)
ゼネラル・カウンセルという役職は日本ではどれに該当するのだろう。
監査役あたりか。
仲良しクラブ的な色彩が強かった取締役会で意見の対立が目立つようになってきた。健全な議論は好ましいものの、一歩間違えるとHPの取締役会のように機能不全に陥ることも考えられる。取締役会では全会一致が普通であった時もあったが、現在では対立も目立つ。というのも
プロキシーファイト(委任状争奪戦)を通じて、大株主が取締役に就任する場合が多くなっているためだ。加えて、合併により複数の会社の取締役が一緒になることで相互不信が生まれてきたという背景もある。また
SOX法の導入を受けて、取締役にプレッシャーがかかってきたことも大きい。意見の対立は悪いことではなく、積極的に議論を引き出すような工夫をしている会社もある。しかし対立した取締役の間でどのように妥協点を見いだすか、難しい問題も浮上している。
Drama in the Boardroom(
WSJ)(2006/10/02)(etc)(1,432 words)(Rating:4)
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valeant (21.24) koppes (19.04) icahn (18.40) kies (15.02) hardis (14.04) directors (13.53)
この記事を読んで初めて知ったが、lead directorという役職があるらしい。
http://www.careerjournal.com/salaryhiring/industries/seniorexecs/20040806-plitch.html
昔、
テキサス州の
モンゴメリーという町には、中国や
ソ連から核攻撃を受けると真剣に心配していた台湾人がいた。石油会社で財をなしたこの男は、自前で巨大核シェルターを建設している。ただこの石油会社は不況を受けて破綻、この核シェルターも人手に渡ることになってしまった。放置されていたが、最近この核シェルターに注目が集まっている。ハリ
ケーンのおかげだ。ハリ
ケーンで業務が混乱することを恐れた企業がバックアップセンターをハリ
ケーン地域外に設ける動きが目立っている。この核シェルターには
コンチネンタル航空がバックアップセンターを構える予定だ。このシェルターには多くの人数が収容可能で、独房まで用意されているという充実ぶりだ。企業が使えるようにかなり改修したという。
Continental Airlines Finds a Safe Haven In a Texas Bunker(
WSJ)(2006/10/02)(A-hed)(1,252 words)(Rating:4)
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bunker (20.37) trottman (16.49) herr (13.12) kung (12.09) katrina (10.64) renovates (10.62)