独裁政権とインターネット

Politics and the internet: Caught in the net (The Economist)
The Economistの書評に、「The Net Delusion」という面白そうな本が紹介されている。独裁政権がどのようにインターネットに対処しているかという内容だ。米国政府はインターネットを、共産党が支配していた頃の東側諸国におけるコピー機などと同じように民主化を促進する道具と認識しているが、同著によるとそんなことはないという。独裁政権側もインターネットを使いこなして世論のコントロールなどを行っているし、反対派の弾圧さえ容易になっていると指摘している。興味深いのが、ろくに娯楽がない独裁政権下の生活では、インターネットはエンターテイメントの供給源となっていることである。たわいもない娯楽を国民に提供することで、国民の関心を政治から離れさせる効果がある。間接的にインターネットが独裁政権の支配を容易にしていると言える。

The Net Delusion: How Not to Liberate The World

The Net Delusion: How Not to Liberate The World