東欧の極右勢力

The far right in eastern Europe : Right on down (The Economist)
東欧での極右勢力は後退ムードにあるようだ。西側欧州の極右勢力が移民排斥という主張で共通化できるものの、東欧での極右勢力は国によって主張がまちまちだ。ただ大まかに言って既成の権力に対する反感というのが根底にあるようだ。ベルリンの壁が崩壊して20年になり、旧共産圏の東欧諸国も生活水準が大幅に上昇しているものの、成長に取り残されたと感じる人は多い。そのような人たちにとっては市場経済よりも、国家が国民を市場の荒波から守ってくれた共産主義の時代の方が良かったと考えているようだ。そのため非常に奇妙なのだが、極右と言いながら、市場経済を否定し共産主義・国有化を訴えている。ただし一般的に言って、極右勢力は実行力がないので、一度政権を取得してしまうと、政策運営のまずさに有権者の支持を失い、党勢が衰えてしまうというパターンがあるようだ。