医療とテクノロジー

A special report on health care and technology (The Economist)
The Economistスペシャル・レポート。木曜日にようやく読み終わった。医療の世界でもテクノロジーの進歩は発生しているのだが、今まではどちらかというと患者への治療の向上というメリットよりも、医療コスト増加というデメリットのほうが大きいようだ。面白いことにお金に乏しい新興国医療機関のほうが、効率的にテクノロジーを医療に応用している。財源に乏しい故に想像力が生まれ効果的な利用法が生まれているように感じる。テクノロジー、特にITを医療に応用するという点では、先進国は新興国から学ぶことができる点は多いようだ。
このレポートでは、前半はITを生かして、低コストで効果的な治療を施すにはどうすべきかを論じ、後半は医療技術の進歩そのものを紹介している。かなりユニークな技術がいくつも取り上げられていて興味深い。スマート・ピルというテクノロジーが登場しているが、これは錠剤の中に半導体を入れてしまうというものだ。体外からの無線信号で最適なタイミング・場所で薬剤を放出するという。将来的には、人体の中の複数のスマート・ピルがお互いにコミュニケーションを行うことまで想定されているというからすごい。薬同士の相互作用をうまくコントロールすることができるようになるのだろう。