カリフォルニア州を分割する動き

California splitting : Of Ossis and Wessis (The Economist)
Lexingtonでも何度か紹介されていたような気がするが、カリフォルニアという州は湾岸部のリベラルと内陸部の保守が共存している。選挙区毎に共和党議席民主党議席がほぼ固定化しているので予備選挙が本選に等しくなってしまい、党員に受けるような極端な主張を持つ政治家が当選しやすいという傾向があるようだ。このことが州政治で妥協を難しくさせ政治が混乱する状況を生み出していると言える。湾岸部のリベラルに嫌気が差した内陸部の保守層が、カリフォルニアを分割して、湾岸部だけを51番目の州としてスピンオフするという活動を行っている。多くの賛同者を獲得しているようで住民投票の議題になる可能性も高い。興味深いのが、カリフォルニアを分割するという運動は今回が最初という訳ではないという点だ。第二次世界大戦前にもあったらしいが、真珠湾攻撃で立ち消えになってしまったらしい。ただ今回の運動では多くの賛同者を集めているとはいえ、人口移動もあり湾岸部はリベラル、内陸部は保守という単純な色分けは意味をなさなくなりつつあるようだ。また内陸部で保守層が多いのは、中西部より移住してきた人が多いためらしい。農業に従事しているという背景も関係しているのだろう。