欧州内で異なる安楽死に対する考え方

Charlemagne : The great euthanasia debate (The Economist)
欧州内でも安楽死に対する考え方は国によってかなり異なるようだ。英国では多くの医師が反対(面白いことに英国の医師は国民平均よりも信心深いという統計もあるようだ)しているが、オランダではかなり寛容的だ(すでに法律も導入されている)。宗教により立場が異なるのかというと必ずしもそうではない。ナチスにより国家政策として安楽死が実施されたという歴史からドイツでは反対の声が多いという。オランダがなぜ寛容的かというと、昔より貿易で栄えてきたという経緯から、多くの異なる考え方に触れる機会も多く一つの考えに固執することがないという気質の問題もあるようだ。またオランダでは安楽死はかかりつけ医が行うことがあり、医師と家族とのコミュニケーションが緊密に行われているという実態もある。医療費が高いと安楽死が容認されやすくなるとの危険性も指摘されるが、オランダでは健康保険が充実しているので長期療養の場合でも患者負担は少ない。