住宅政策がバブルを加速させる

Housing : Building castles of sand (The Economist)
以前にも同じような趣旨の記事を読んだような気もするが、各国政府が進めている持ち家促進の政策がバブルを加速させているとの話。持ち家を促進することは、国民の保守化を進めるし地域も安定し、貯蓄率の向上にもつながると見られているために多くの国で優遇処置が取られている。具体的には住宅ローンの金利を税金から控除したり、低金利で融資を受ける、もしくは持ち家の売却時の利益に対する課税の軽減などが行われている。しかしこのような優遇政策が行われていることが住宅価格を不当に押し上げ、バブルを加速、またはバブル崩壊の痛手を大きくするという効果を生み出している。そもそも持ち家を促進することで貯蓄率は向上したのかというと必ずしもそうではない。評価額が上昇した持ち家を担保に金を借りるようになることもある。また住民が安定することは労働力の柔軟性を損なうことにもなる。景気対策として各国政府はさらに持ち家優遇政策を進めているが、長期的には優遇処置を縮小させるべきと説く。