思考する言語 上―「ことばの意味」から人間性に迫る

思考する言語(上) 「ことばの意味」から人間性に迫る (NHKブックス)

思考する言語(上) 「ことばの意味」から人間性に迫る (NHKブックス)

認知科学進化心理学の本の筈だが、最初のほうはまるで英文法の解説書である。ネイティブではない日本人では直感的に理解することは難しいが、英語の勉強には役立つかも知れない。たぶん英語のネイティブスピーカーならあるあるとかいって膝を打ちまくるのだろうな。
英文法には、たぶん日本語もそうだと思うが、多くの例外がある。この例外を子どもはどのようにして学習するのか。必ずしも親などの周りの大人が教え込むわけではない。意外な気もするが親は子どもの話す内容には関心を見せても、文法が間違っていることはあまり気にしないようだ。そのため文法の例外規則は、一見例外のように見えても、人間の認知の面では必ずしも例外ではなく、それなりに一貫性を有しているというのが本書の主張のようだ。