ワシントンDCの住民の参政権

Voting rights for Washington, DC : A constitutional conundrum (The Economist)
アメリカの首都、ワシントンDCには60万人程度の住民がいるが、下院議員の席が割り当てられていないというから驚きだ。まさに「代表なくして課税なし」とばかり、下院議員の席を獲得すべく運動も起こっている。すでに連邦議会では、法案が準備されており、成立の可能性も可能性が高い。しかしこれは憲法違反になってしまうというからやっかいだ。合衆国憲法では下院議員は州から選出されることになっているので、州ではないワシントンDCから下院議員を送り込むことは憲法違反になり裁判所も法律を破棄する可能性もある。では隣のメリーランド州に併合してしまえばよいではないかとも思うが、ワシントンDCの住民にとっては独立を放棄することにもなるし、メリーランド州にとっても治安が悪いワシントンDCを抱え込みたくないという気持ちもあるようだ。連邦憲法を改正するのも、州の4分の3の批准が必要になるのでなかなか難しい。