プライベート・エクイティファンドの保有資産の評価の問題

Private equity : Get a grip (The Economist)
以前にも同じような記事を読んだような気もするが。プライベート・エクイティファンドはヘッジファンドと異なり、長期間の縛りがある。簡単に解約することはできない。加えて、受け取る成功報酬もファンドで保有している会社を売却して初めて受け取ることが出来る。そのためファンドのパフォーマンスを評価する際に用いる評価価格もヘッジファンドと比較するとそれほど大きな問題ではないとも言える。現在、プライベート・エクイティファンドのパフォーマンスは年初で見ると十数十パーセントしか下落していない。先進国の株式市場が25%以上低下しており、ファンドはレバレッジをかけて会社を買収していることを考えるとファンドの評価は甘いとも言える。上場しているプライベート・エクイティファンドでは半値以下に下落しているものもあり、ファンドが主張する運用成績と市場の見方にはかなり開きがあるようだ。このような評価の問題は、ファンドに投資している機関投資家アセットアロケーションを行う際に問題になってくる。実態と大きく異なる評価をベースにしているとアセットアロケーションが正しく行えないためだ。