クラウドコンピューティングは企業や経済をどのように変化させるか

CORPORATE IT : Let it rise (The Economist)
二日がかりで読み終えた。クラウドコンピューティングは一種の先祖返りみたいなものだ。ただソフトウェアが細かい部品で構成されるようになり、柔軟性が増すという意味で今までのソフトウェアとは異なってくる。これを料理に例えている。今までのソフトウェアはパッケージ食品であり、好みに応じて変更するのは難しかった。これに反して、部品化されたソフトウェアで構成されたソフトウェアの場合は、レストランのようなものだという。客の注文に応じて異なる料理で組み合わせたコースを簡単に提供することができるためだ。
クラウドコンピューティングでは、かつてのIBMMicrosoftのような独占企業は発生しないだろうという。そして収益性もそれほど高くはならないだろうと予測している。ライセンス収入というよりも月額料金で商売するために、当初の投下資本を回収するのに時間がかかるためだ。データを第三者が運営するクラウドに保存することに対しては企業が懸念を示すだろうから、プライベートなクラウドを提供する動きもあるらしい。
小規模の企業でも低コストで最新鋭のクラウドを利用できると言う点で、大手企業を追い越してしまう可能性があり、マクロ経済の観点で見ると、ITインフラに欠ける発展途上国でも同じ事が言えるかもしれない。