オバマを支持する共和党員続出

Lexington : The rise of the Obamacons (The Economist)
レーガンを支持した民主党員のように、今回の大統領選挙ではオバマを支持する有力共和党員が続出している。その中でも大物はブッシュ政権国務長官を務めたコリン・パウエルだ。同氏だけではなく、かなり多くの知識人層がオバマに流れている。知識人層だけではなく白人労働者層でも同じ現象だ。原因としては、ブッシュが進めた政府の肥大化に嫌気を差した、いつ終わるかも分からないテロとの戦い、それに伴う個人の自由への侵害への不満などが挙げられる。しかしこの要因だけを見ると4年前とそれほどは変わらない。ただ4年前にはケリー候補に流れることはなかった。今回はマケインに対してはペイリンを副大統領候補に選んだことで幻滅が広がっている上、やはりオバマ個人のキャラクターに惹かれているのだろう。オバマのレトリックは非常に保守的であり、かつての共和党の価値観を表しているとも言える。家族との絆や自己責任を唱え、自ら実践している。オバマにより黒人政治家のあり方(白人を批判するのが常だった)が変わるのではないかという期待も共和党員にはあるようだ。