米国のショッピングモール

Retailing : Birth, death and shopping (The Economist)
今週のThe Economistにはクリスマス特別号ということで長文記事が多い。この記事は米国のショッピングモールの歴史を紹介したものだが、面白いことに米国でショッピングモールというコンセプトを生み出した人物はナチスの迫害を逃れて米国にやってきたユダヤ人で、ショッピングモールをヨーロッパにおける社交場のような存在にしようと考えていたようだ。コンセプトを生み出す人物は実装ではうまくいかないのがよくあることだと思うが、この人物の場合(名前はVictor Gruen)、実装も優れており、当初から成功を収めている。記事ではこの事実をたとえて、「ライト兄弟が有人飛行を成功させただけではなく、免税販売までも生み出したようなもの」と紹介している。
ショッピングモールは、郊外に建設されたが、それはダウンタウンがスラム化し安心して買い物できないという白人たちのニーズに応えたものでもあった。しかし最近では郊外にあらゆる人種が住むようになり、白人は逆に都市部に住むようになってきたことが、ショッピングモールにも大きな影響を与えている。つぶれてしまうモールも多数存在するようだ。

面白い一文。"The rest of the film bears out the horror-movie dictum that nervous young women are always right." Dawn of the Deadというホラー映画(ショッピングモールが舞台)を紹介するくだりで出てきた。