リスクへの感応度を示すユーロ/円相場

Buttonwood : A yen for certainty (The Economist)
この記事によると、今年の動向を見る限りではユーロ/円相場と、世界の株式相場はかなり相関関係にあるという。つまり円高になると株式相場は世界中で下落するのだ。というのも、信用で株式を買う場合には、金利が一番低い日本円で借り入れを行う場合が多いためである。株が下落すると、投資家たちはリスクを減らすために、信用解消を行うので円が上昇することになる。このように、信用で株式投資を行うことが、株式相場の変動を大きくしているという。
あと、金融株と非金融株の株価動向のギャップの指摘も興味深い。今回の株価下落は金融株が主導している。その結果、金融株と非金融株との間で、株価パフォーマンスに大きな差が生じている。ドットコムバブルの崩壊は、かなりの部分テクノロジーセクターに限定されたものであったが、金融株特に銀行株は信用創造プロセスの中核にあるものだがら、金融株だけが他のセクターと異なる動きを続けることは考えにくい。そのため、今後は、その他セクターも金融株と一緒に下落するか、もしくは金融株が反発するかのいずれしかない。



外貨資産への投資積み増しを考えているが、難しいところだ。このコラムを読むとまだ買わない方が良さそうな気もする。

あと、昨日の日経新聞にも掲載されていたが、サブプライムモーゲージ問題がMMFにも波及しつつある。この部分は私もすこし前から気になっていて、ドル建てMMFへの投資をすこし躊躇させる原因でもあった。ただ、今のところは運用会社が問題のある債券を自腹で引き取り、ファンドには影響を与えないようにしているようだ。ただ、なぜこのような損失補填が認められるのか、すこし疑問でもある。確かに投資家にはマイナスにはならないのだが、日本でこのようなことを行うのは難しいのではないか。運用会社の株主から株主代表訴訟を起こされる可能性も考えられる。