NHKスペシャル ライスショック「第1回 世界がコシヒカリを作り始めた」

だいぶ前に米輸入問題が大騒ぎになってから、輸入米に関しては全然気にもしていなかったのだが、この番組を見て想像以上にコシヒカリグローバル化している事実を知った。米国や中国でもコシヒカリは生産されている。米の味は国毎に好みが異なるものと思っていたのだが、コシヒカリのおいしさは世界中で認められているようだ。その結果、コシヒカリは世界的に取引されるコモディティとなっている。米ではなくコシヒカリが商品先物として上場してもおかしくないと思った。
主食である米を今後どうするのか、なかなか難しい問題である。安全保障を考えると国内で生産すべきだと思うが、エネルギー自体を外国に依存している以上、主食の自給率を高めることに何の意味があるのかという気もする。石油・ガスの輸入がストップすれば電気もなくなり、米を輸送することも炊くこともできない。生米をかじる訳にもいかないだろう。

食料の輸入自由化を進めた台湾の現状を紹介しているが、日本もある程度同じような姿になってしまうのかもしれない。台湾では世界中で生産されたコシヒカリがスーパーで販売され、米の価格下落で農家が深刻な打撃を受けている。米の価格下落自体は日本でも発生しており、価格が下がっても、米の消費が増えないという状況になっている。日本人の主食が米でなくなる日も近い。

コシヒカリは世界中で生産されるようになったものの、やはり日本産のコシヒカリにはブランド価値があるようで、大幅に価格は高いものの、海外で販売することも可能だ。もちろん経営努力を重ね、ブランドを構築できた一部に限られると思うが。


http://www.nhk.or.jp/special/onair/071014.html