20060925

  • 米国では刑務所の民間委託が進んでいる。しかしまだ全体の1割にも満たない。その上、連邦政府や州政府や運営する刑務所は収容可能人数を上回る受刑者であふれかえっている。このような状況は刑務所運営会社のCorrections Corp. of Americaにとっては大きなビジネスチャンスになる。株価もすでに反応しており、今年になって4割以上も上昇している。刑罰の厳格化や不法移民の取締の強化も、今後の受刑者の増加を期待させる。同社はホテルと同じく固定費が多い。そのため設備稼働率が上昇すると利益率も向上する結果になる。最近の設備稼働率は上昇しており、利益率も拡大している。同社はチェックインできても、チェックアウトできないホテルを運営しているようなものだとアナリストは指摘。同社の収益構造は景気に影響を受けないという点も、景気減速を懸念する投資家には魅力的に映る。しかしPERは市場平均をかなり上回る水準になっており、収益が予想を下回ると売られるリスクも大きい。長期的に投資する投資家は、短期的な株価変動を覚悟しておいたほうがよいかもしれない。
    懐かしい名前の会社である。運営している刑務所で暴動が起こると株価が下落するというのが、ビジネスリスクを表している。
  • イヌの優れた嗅覚は様々な用途に利用されている。爆発物や麻薬、ガスなどの探知である。しかし一風変わった利用方法もある。動物の糞をかぎ分けるという仕事だ。普通は飼い主により糞をかぐことは止めさせられるが、この用途では積極的に奨励される。モンタナとアイダホの境界における、熊やクーガー、オオカミなどの生態を分析するのに糞を利用している。以前は麻酔銃で眠らせて、首に探知機をつけるという方法が行われていたが、政府の許可も必要な上、コストも高い。そのため糞を分析するという方法が代わりに利用されるようになった。特定の動物の糞しか見つけないようにイヌは訓練されている。採取した糞からDNAを抽出して、生態を分析することになる。
    麻酔銃で眠らせて機械を取り付けるのは一頭あたり1万ドルもかかるという。
  • ハリウッドの戦争映画といえば、最近は、第二次世界大戦を扱ったもの(プライベート・ライアン)、ベトナム戦争を扱ったもの(地獄の黙示録)、イラク戦争をあつかったものなどに集中している。第一次世界大戦をとりあげたものは少ない。昔はハワード・ヒューズが大金を投じて作成した、Hell's Angelsといった映画があったが、最近少なくなった原因は撮影が難しいという問題がある。現在のジェット戦闘機同士の空中戦では数マイルの範囲内で行われる。しかし第一次世界大戦のプロペラ機同士の空中戦はぎりぎりまで接近して戦うのが普通だった。撮影するには危険なスタントが必要だが、保険会社も尻込みする。また第一次世界大戦の記憶も薄れており、映画が商業的に成功するのかという心配もある。こんな中、ハリウッドではFlyboysという映画が作成された。第一次世界大戦時にフランスへのアメリカ人義勇兵が空中戦を戦ったという話である。資金調達は難しかったものの、オラクルのラリー・エリソンの息子(パイロットであり、映画監督でもある)の協力により資金を集めて制作している。