20060826

  • 冥王星を太陽系から外すという天文学者たちの決定は、占星術業界に大きなショックを与えている。国によって異なるものの、米国では多くの占星術師は冥王星を重視しているためだ。天文学者が太陽系から冥王星を外したことに対して不満を見せる向きも多い。冥王星蠍座の人に大きな影響を与えるという。天文学者たちは太陽系に加えて、矮(わい)惑星(dwarf planet)という概念を持ち込み、今までは軽視されていた惑星を格上げした。このニュースは矮惑星占星術の対象とする人にとっては朗報となった。認知度が高まるためだ。惑星には名前によって性別があり、それぞれ異なる性格が付与されている。占星術師のために惑星の軌道を分析するソフトウェアを提供している会社は、天文学者たちの決定を受け手直ちに修正パッチを提供したという。

  • 米国のワインの流通は多くの規制に囲まれていた。禁酒法時代の名残で、ワインや蒸留酒の販売の規制は州に任されることになり、多くの州は厳しい規制を導入していた。ワイナリーは直接消費者に販売することができず、必ず州が免許を与えた卸売業者に販売しなくてはならない。卸売業者は、仕入れたワインを州の免許を有している小売店に販売しなくてはならないという規制を導入している州が多い。販売価格にさえ規制が導入されていた。また州の住人は州外の小売店から購入してはならないという規制まであった。しかしワイナリーが直接消費者に販売したいと考えるようになり、ロビー活動や法廷闘争を通じて自らに有利な判決を勝ち取ってきている。その結果、ワインの流通で規制緩和が進み、消費者には多くの選択肢が与えられることになった。その結果ワインの販売は急成長している。ウォルマートコストコといった大手チェーンもワインを今後の成長源と見て注力している。

  • Yahoo!が基礎的な研究活動を強化している。大学から多くの経済学者を引き抜いている。マイクロソフトなど他のハイテク企業でも研究開発は盛んだが、経済学者を数多く抱えようとしているのは珍しい。経済学者たちは、同社の膨大なデータ(1日5テラバイトにも相当するという)を分析して、デザインや設定条件の変更がユーザー行動にどのような影響を与えるのか分析している。最近はAOLが検索履歴を開示したことが大きな問題になったが、Yahoo! の場合は同じような問題が発生しないように配慮しているという。そのそも検索履歴は外部には提供していない上、社内の研究者に提供されるデータからは個人を特定するような情報はカットされている。経済学者たちにとっては同社が抱える膨大なデータは非常に魅力的に映る。経済学ではごく限られたデータをもとに研究を行わざるを得ないし、環境の変化がユーザーの行動にどんな影響をあたえるのか実験を行うのも容易ではない。しかしネットではこのような実験も簡単に行える。現在はGoogleに比較して大幅に遅れている、検索ワード広告の強化が大きな課題になっている。