20060620

  • 4月以降、台湾の観光関連の株式が急騰している。台湾市場全体が下落していることを鑑みると、特に観光関連の上昇は目立つ。背景には台湾と中国本土との観光の規制緩和がある。中国本土から台湾にやってくるためには、通常、香港を経由しなくてはならない。しかし規制緩和により一年のうち休暇シーズンは直接渡航できるように規制が緩和された。休暇シーズンだけではなく年中通してやってこれるように規制がさらに緩和される予定だ。この規制緩和により台湾への観光客が急増すると予想されている。株価は上昇したもののまだまだ上値余地が残っている株も多いとアナリストは指摘。中国本土の人にとっては台湾は今まで立ち入り禁止であったことや文化的に近い関係にあることから観光地としては非常に魅力的と見られている。恩恵を受ける企業としてはホテルがある。観光に要する費用のうち多くがホテル代に費やされるほか、需要の増加にホテルの供給が追いつかないと見られるためだ。

  • 結婚ブームに沸く中国。中国の暦では今年は結婚に最適な年になる。旧暦では今年は春(lunar spring)が2回やってくるという珍しい年になる。前回このような年になったのは共産党が支配する前であった。しかも今年は戌年で結婚するのに適しており、来年は亥年で子供をもうけるには適した年と見られている。このような条件が重なり、結婚ブームが発生している。しかも昨年と来年は、旧暦上では春がない、未亡人の年と呼ばれるもので、結婚には適した年とはいえない。そのため昨年や来年の結婚まで今年に集中する。すでに昨年を大幅に上回る結婚が発生している。中国本土だけではなく、海外の中国人でも動きは同様だ。結婚の登録を行うために、役所は大混雑で早朝から列をなして待っている人もいる。まだ結婚相手を見つけることができない親は必死だ。子供の写真やプロフィールを抱えた親たちが公園に集まり、同様の親たちと写真の交換を行っている。来年は子供が増加すると予想され、すでにおむつなどの赤ちゃん用品の広告が増加しているという。
    lunar springが2回やってくるというのが縁起がよい理由だが、意味がよくわからない。しかし公園に集まって、親たちが子供の写真やプロフィールを交換するというのもすごい現象だ。
  • ラジオの聴取率をどのように測定するか、この問題を巡って、聴取率の測定会社であるArbitronと大手ラジオ局であるClear Channelが対立している。現在の方法は聴取者が日記をつけて集計するという古い方法で、ラジオ局はこんな方法では正確なデータを得ることができないと主張している。その結果、広告主により正確なデータを提供できるネット広告に市場を奪われているとしている。Arbitronは一人一人にピープル・メーターという機械をつけて、聞いているラジオ放送を自動的に判断し、信号をArbitronに送信するという仕組みを開発している。しかしこの方法は現在の方法と比較してかなり割高になることから、ラジオ局は難色を示している。そのためClear Channelはいくつかの代替案を検討している。ただ代替案はコストは低いものの、Arbitronの新システムと比較してテストが不十分であるという問題がある。そのため複数の方法が市場で併存する事態になる可能性も指摘される。このような状態は広告主を混乱させる可能性もある。
    GPSを使って、ラジオ広告を聞いた人の行動を記録するという技術まであるようだ。広告主の店にどの程度の確率で出向いたか記録することで、広告の効果をより正確に判定できるという。