最後の努力 ローマ人の物語 13

ローマ人の物語 (13) 最後の努力 (ローマ人の物語 13)

ローマ人の物語 (13) 最後の努力 (ローマ人の物語 13)

久しぶりに読むとやっぱり面白い。ディオクレティアヌス帝の話だ。この時代からは絶対君主制と呼ばれるらしい。というものそれまでのローマの特徴であった地方自治がなくなってしまったからだ。またそれまでは主権者は元老院ローマ市民であり、皇帝は主権者から統治を委託された存在でしかなかったが、この時代からは神の権威を背景に統治するという存在に変わってしまう。そのためローマの神を否定するキリスト教への弾圧も強化されたのだ。
安全保障のためのコストが帝国に大きな負担をかけることになる。軍人は急増し、軍人と文民の人事交流も禁止されたために行政部門の人員も増加することになった。官僚大国になったわけだ。安全保障は確立されても、そのぶん税負担が増することになる。農民により高い税負担が課せられたために、農村の荒廃と都市への流入が加速する。そのため職業の世襲制という今までのローマでは考えられないような制度までが導入されてしまう。
http://d.hatena.ne.jp/ichiyu/20060129/p2


アマゾンギフト券が届いたので、最新刊を注文しようかと思ったのだが納期が一週間後なのでやめる。リアル書店で買うほうがいいな。