- 作者: ジョン・バッテル,中谷和男
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/11/17
- メディア: 単行本
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しかしgoogleが登場するまでは検索サービスだけではトラフィックを集めることができるデスティネーションサイト(本書にはこう書いてあるが、ポータルサイトと同じ意味だと思う)にはなりえないと考えられていたというのも現在を考えると面白い。このような認識があったために、オーバーチュアは自社のサイトを閉鎖して、Yahoo!やMSNに供給する立場に専念することになったわけである。自社でもサイトを運営していると、Yahoo!やMSNはトラフィックの競合を懸念して契約を更新しないと懸念されたためだ。その判断が、のちに同社を苦しめることになる。つまり売上の多くをYahoo!やMSNに依存するようになってしまい、自社の運命を自らコントロールすることができなくなったためだ。皮肉なことにgoogleは自らサイトを運営しているにも関わらず、AOLから検索サービスの供給契約を手に入れている。競合するという懸念はまったくの杞憂だったのだ。