20050626

以下の記事を読んだ。
・貧困者向けに医療保険を提供するメディケイドは連邦政府と州政府が共同で運営している。この制度の赤字は急増しており、州政府は赤字を少しでも穴埋めすべく、大胆な行動を取り始めた。受給者が亡くなった後に、受給者の遺産から医療費を払うように遺族に対して請求し始めたのだ。昔からこのように、遺産から医療費を徴収すべきという意見はあった。連邦政府自体がこのように指導していたのだ。しかし大した金額を徴収できないという見方や、あまりにもイメージが悪いという点により、多くの州では実際には施行されていなかった。しかし最近では多くの州が積極的に請求するようになった。正確な数値は不明であるものの、多くの人が実際には資産があるのに、資産を合法的に移し替えた上で、メディケイドの受給資格を得ているとの批判も大きい。メディケアでは長期療養施設への給付金はない。そのため長期にわたる闘病生活を送る人は、最初はメディケイドの対象ではない(つまり貧困層ではない)ものの、医療費の負担に耐えかねて、財産を使い果たしてしまい、メディケイドの世話になってしまう結果になる。心臓病などでは一時的に多額の医療費がかかってもメディケアの対象となり、患者には大きな負担がないのに対して、長期的な療養を強いられる人に対しては重い負担を背負わなくてはならないというのは不公平との指摘もある。


・Napa Valleyで20年以上にわたってチャリティーオークションが開催されている。このオークションはお金持ちやセレブが集まり、貴重なワインが高額で落札される。米国でも最大規模で多くのメディアの注目を集めている。このオークションはNapa Valleyをワインの聖地として位置づけるという点でも大きな意味を持っている。このオークションの成功を受けて多くの競合のイベントが生まれた。多くは真に競争相手となるようなものではなかったが、フロリダのNapleというところで行われているオークションはNapa Valleyを上回る金額をオークションで上げることに成功している。王座を奪われたことに対して、Napa Valley側も反撃に転じた。Napleのオークションを視察してイベントの修正に乗り出したのだ。規模が大きくなってしまったことを反省し、人数を絞り込んだ上、入場料を大幅に引き上げた。そしてお金持ちとワイナリー関係者との懇親会を設けたり、人気司会者のジェイ・レノ氏を司会として起用するなどの施策を打ち出した。オークションは毎年6月に行われ、今年の落札額は2月に行われたNapleのオークションには及ばなかった。


・中国のCnoocがUnocalに対して敵対買収を行ったことは、ブッシュ政権にとっても大きなジレンマとなっている。すでにこの買収に関しては安全保障の観点から審査を行う可能性が大きい。この審査は80年代に日本からの巨額投資を懸念して導入されたものであり、今まで多くの審査を行ってきた。ただ実際に審査の結果、買収が拒否されたものはほとんどない。ただ審査の可能性があるだけでも買収が頓挫する可能性もある。今まではこの審査はハイテクがらみのものが多かったが、今回の件では天然資源が対象となる。米国の実業界からは、政府が今回の買収に関して厳しい態度をとると、米国企業の対中ビジネスにも大きな影響を与えるとの懸念の声も出ている。中国は今まで投資の受け入れ額のほうが大きかったが、急速に対外投資も増加している。それも債券や株式ではなく、直接投資の存在感が高まっている。



私がニューヨークに数ヶ月間滞在した際、ジェイ・レノとデビッド・レターマンは同じ時間帯に同じようなトーク番組をやっていた。無理矢理日本人にたとえると、ジェイ・レノみのもんた、レターマンが久米宏といった感じだとおもった。