20050320

PC上で以下の記事を読んだ。上記の本を読んでいたため少なめ。リスニングはなし。
・パソコンの周辺機器を手がけているロジテック(Logitech)の紹介。スイスの銀行の支援を受けて設立された関係で、同社はスイス企業であるものの、本社はカリフォルニアにある。米国にはADRで上場している。株価も昨年だけで5割以上上昇している。同社の成長を支えているのが、周辺機器(キーボードやマウスなど)のコードレス化である。パソコンメーカーがマウスやキーボードをつけずに販売するようになりつつあることも同社には追い風になっている(特にMac mini)。パソコン市場は成熟化したものの、パソコン周辺機器市場はまだ成長余地が大きいと同社の経営陣は指摘している。同社の他の事業としてはwebカメラやPCオーディオ部門などがある。携帯電話にも参入している。同社のPERは18倍程度と割安ではない。実際現在は高値近辺で推移している。


・最高値を更新する原油市場の恩恵を受けて、石油会社の業績は好調そのものである。そのため手元流動性も急激に増加しており、例えばExxonMobilでは保有現金が前年の倍以上に増加しているのだ。ただ経営者にとって悩ましいのは膨れ上がった現金の有効な使い道が見つからない点である。株主は巨額の株式買戻しやマイクロソフトが行なったような特別分配金の実施などを求めているが、長期的な株主価値を実現するかどうかは経営陣も確信を持てずにいる。原油価格が上昇する中では油田や他社を買収しようにも買収価格が上昇しているので投資効率が悪いと経営者は考えている。ただ原油価格が予想に反して上昇し続けると、このような様子見の姿勢を変えざるを得ないかもしれない。また中小の石油会社や中国・インドの国営石油会社に油田などを買収されてしまう可能性もある。


・ミラノの有名なオペラハウスであるスカラ座での内紛。スカラ座の指揮者を長年務めてきたRiccardo Muti氏と演奏者達が対立しているのだ。両者の対立は長年続いていたものの、今回の衝突につながったのは、スカラ座の運営団体の幹部が交代して、Muti氏の側近が就任したことにある。演奏者達は同氏の退陣を求めてストライキを起こしたために、スカラ座の改装記念講演は中止されてしまった。Muti氏は著名な他の指揮者と同じく、独裁色が強い。芸術面における他人の介入を嫌うのだ。現在のところ、両者の和解はまだ実現していない。しかしスカラ座の運営団体の幹部はMuti氏支持の姿勢を保っている。イタリア議会もこの事態には憂慮しており、証人を招いて調査を行なっている。


Logitechがスイスの企業だったとは知らなかった。台湾あたりの企業だと思っていた。確かに生産は中国などで行っているようだが。